※はてな移行後、完全に構成が崩れてしまい、現在、修正作業中です。

◇◇ Fox Peak ◇◇解説

 【 フォックスピーク / Fox Peak 】
 

【解説】
フォックスピークは、カンタベリー南部・マッケンジーにある唯一のクラブフィールドである。他でも書いたが、近隣にはコマーシャルフィールドであるMtドブソン、ラウンドヒルがある。それぞれ、山違い、谷違いで、入山場所もかなり離れているが、直線距離だと互いに15km程度の距離に位置し、これら3つのスキー場によりマッケンジー東部のスキー場群が形成されている。
 

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フォックスピークのコースは、NZのスキー場にしては珍しく、尾根上に設けられている。
日本では、尾根にスキー場のコースが設けてあるのは、ごく当たり前で、むしろ谷筋に設けられることの方が異例だ。
一方、NZでは、ほとんどのスキー場がV字谷かボウル地形に設けられている。これは日本と違い、極めて深いV字谷やボウル地形が数多く存在する点も大きいのだが、根本にスキーに対する考え方の違いがある。

V字谷やボウル地形は、雪崩のリスクも大きく、日本ではスキー場建設の認可が下りない(※1) ところが、NZの場合は雪崩が起きるような場所にスキー場があり、雪崩のリスクは、火薬による爆破(※2)や、クローズすることによって回避されている。
 
(※1)日本のスキー場の開発許可条件に関しては、過去、数十年単位で雪崩が発生してない事・・・と、以前、雑誌で読んだ記憶があるのだが、現在、ネットで調べても正確な資料を見つけることができない。
(※2)火薬に関する法律の違いにより、日本では爆破による雪崩リスクの回避は珍しい。雪崩制御用花火(ACE)による雪崩コントロールの事例が白馬などで行われており、取扱者は花火師の免許で対応している。
 
リフトは、フォックス山(※仮称らしい)から派生した尾根に沿う形で、縦に、プラッター1機、ロープトゥー3機(初心者用を含む)が設置してある。このプラッター(Tバー)の設置もクラブフィールドでは珍しく、Mtチーズマンと、ここフォックスピークだけである。
 
フォックスピークでは、フォックス山の山頂へのハイクアップが盛んであるとの噂を聞いている。山頂から派生する尾根の、左右に存在する谷を滑って、プラッター乗り場まで戻るらしい。

レストハウスはあるが、コンテナを改造した簡素なものである。この簡素さが、いかにもクラブフィールドらしいと言える(笑) 設備の整っているクレイギーバーンとは対照的である。
 
 
フォックスピークへ向かうには、フェアリー郊外の裏道、Clayton Rd.よりアクセスする。フェアリーの中心部から始まる79号線をジェラルディン方面に走ると、町を出て直ぐ橋を渡る。その直ぐ先、左手にClayton Rd.が合流している。特に看板は無いが、右に大きな整備工場があるので簡単にわかるはずだ。
 →79号線からClayton Rd.へ;Googleストリートビュー

そして、感じの良い一本道を、雪を抱く峰々の方へとひた走る。
 →感じの良い一本道;Googleストリートビュー

一本道を10分ばかり走ると、突然、木立が現れ、GIVE WAYの橋を渡る。→Googleストリートビュー
このY字路は、道に従って右を行く。→Googleストリートビュー
 
 

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さらに直線を5分ほど走ると、道の左手に1本の大きな木があり、横にゲートが見える。フォックスピークの看板が掲げられているので直ぐにわかるだろう。フェアリーの町からおおよそ20分といったところだ。
このゲートは放牧の牛や羊を出さないためのもので、自分たちで開けて入る。通過した後は必ず閉めること・・・。

そして牧場内のダートの直線をひたすら走る。同じようなゲートが更に2つほどあったように思う。

10分ほど走ると左手に、河に掛かる古びた橋が見えて来る。2005年の訪問時は、辛うじてこの橋を渡ることができたが、2009年は使用禁止で渡ることができなかった。橋が渡れない・・・では、どうすれば良いのか?

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そこで、車を運転して渡渉・・・という、おおよそ日本では考えられないことを行う。これは2WD車であれば止めておいた方が無難であろう。仮に4WDであっても、かなりリスクを伴う行為である。(写真の運転は私、対岸にSAK隊員を下ろして撮影。)
 
ちなみにNZの未舗装路を走ると、小川にはなるが、渡渉する機会は多い。この時も、あまり違和感なく、河に入って行くことができた。現状は不明だが、GoogleMapの衛星画像を確認すると相変わらずのようである。

当然のことだが、河が増水していればスキー場に行くことはできないし、突発的な増水があれば帰ることもできなくなる
 →車で渡渉のポイントGoogle Map
 
無事に渡渉が済めば、急なつづら折りの登り坂が待っている。この登り坂が始まる付近の雰囲気は、リマーカブルズへの登りに似ているが、リマーカブルズほど長距離を走ることはない。約10分ほど走ればフォックスピークの駐車場に到着する。
 

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この上り坂の道幅は狭く、車同士の交差は出来ない。但し、道はZ字状のつづら折りであるため、角の部分にスペースが設けてあり、そこで待機可能である。
(※)写真は方向転換の際に、Z字の角の所までバックして撮影。(2005年)
 
このフォックスピークに関しては、過去2回、チャレンジしているが、共に滑走することは叶わなかった。1回目の2005年は、チェーンが無く、アクセス路の積雪のため、大事を取って撤退。リベンジをかけた2009年はクローズだった。この時は平日だったが、フォックスピークに関しては、土日であってもオープンしている確証が無い。

2009年は、スキー場がクローズだった時のことを見越してハイクアップできるよう、スキー・シールを持参していたのだが、生憎、雪酔いするようなガスで、結局、ラウンドヒルに移動することになった。
残念ながら、私にとってフォックスピークは縁の無いスキー場だったと言える。
 

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周辺の観光地は、ドブソン、ラウンドヒルと同様なので、あえて記述はしないが、フェアリー町からジェラルディンに向かう79号線(Geraldine-Fairlie Hwy)が美しい。
 
特に、緑の牧草に包まれた峠道の、最高地点のカーブ途中にある一軒のカフェが印象的だ。日本でいえば、まさしく「峠茶屋」という所だろう。大きな木の袂にカフェがあり、風景そのものがまるで一つの絵画の様ですらある。

峠のカフェからジェラルディンまで、美しい田園風景の中を走る。途中、S字カーブが連続する場所で、マッケンジーでは見ることの少ない松の木?の森が見られる。マッケンジーからカンタベリー平原へ植生が変わったことを思わせる光景である。79号線はジェラルディンで72号線(Inland Scenic Route 72)へと続く。
 
 
 

【Web】
 
Wikipedia English】
 
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【訪問履歴】
◆2005年8月13日(土) 13/Aug/2005(Sat)
 
 
 
 
◆2009年8月13日(木) 13/Aug/2009(Thu)
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4年前のリベンジを果たすべく、現地に向かうが、あいにくクローズ・・・やっぱ平日はダメなのか?!
視界が良ければシールでハイクアップしていたのだが。それも叶わずであった。
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
Schi Heil !!